現実が憲法を裏切った悪化した(朝日新聞 声欄2013.5.14)

9月3日付、沢崎一郎氏の改憲歓迎論に反対です。まず、憲法9条が現実の状況と共存できないというご意見は、憲法が古びたのではなく、広島、長崎以下300万を超える犠牲を払った戦争を知らない68歳以下の人口を踏まえた現実が変わったのです。

つまり、現実が戦争の悲惨と犠牲を忘れて悪化したのであって、憲法が時代後れの夢物語になったわけではありません。憲法は国家、政権が暴走しないためのブレーキです。

今日の自衛隊は、軍ではありません。法理上の矛盾があったとしても、国家安全保障力として不戦憲法が最大限の妥協をし、時間の経過と共に国民感情が自衛隊と協調するようになったのです。

軍 人は、戦争がなければ尊重されません。国防軍に昇格すれば、必ず戦争誘発力となり、戦力がシビリアン・コントロールから離れて権力となることは世界の歴史 が証明しています。ポツダム宣言の精神を投影したGHQ草案を、論議を尽くし、修正した上で、衆議院、貴族院5名の反対のみで可決された、永久不戦を誓う 憲法が限界にきているわけではなく、現実がタカ派政権によって操作されているのです。世界に誇るべき不戦憲法を、1代の政権の独裁によって改定すれば、日 本の永久の汚点となるでしょう。

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