オピニオン-2015年8月6日

 今日の政権担当者は、まぎれもなく日本を私物化している。国民から信託された権力をまず自分にとって都合のよい人員整理から始まり、特別秘密保護法の閣議決定から安保法案衆院議決を国民マジョリティ(大多数)の反対を押し切って強行した。

 国会で圧倒的多数を占める与党も、よく見れば、戦争を知らない議員が多く、自分が最高責任者である(私が一番偉い)と豪語する首相の〃家来〃になっている。つまり七十年間守ってきた反戦平和国日本を大多数の反対に耳をかさず、「ただ一人の暴君」が国民から委託された権力を我がものとして、独裁、暴走させている。

 家来はこれを阻止できない。この度の安保法案強行採決が日本私物化の証拠である。心ある家来が多少諌止しても耳を貸さない。歴代の首相や与党の長老の意見にも背を向けている。

 もし独裁首相に、「美しい日本」にいつか来た道を歩かせたくないという心が少しでも残っていれば、今からでも遅くはない、かつて不条理な軍国から世界に誇るべき永久不戦を誓った日本の姿勢に戻るべきである。

 この度の衆院採決の強行は最高責任者に、不朽の汚名をあたえるだけである。汚名は日本だけではない。美しい日本の首相に値しない姿勢は世界に反映する。

森村誠一


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