1990年代 3

123456789


角川春樹氏が保釈後、同氏の山荘のある吉野において、4月の花見が恒例となった。
角川氏の広範な人脈を反映して、毎年、各界から多彩な顔ぶれが集まって、花以上に面白い。
私は毎年、皆勤である。
これは保釈後第1回の観桜会で、左から2人目辺見じゅん氏、辻井喬氏、吉村達也氏、
撮影・角川春樹氏。


吉野観桜会にて 右2人目より角川春樹氏、角川照子氏、津川雅彦令嬢、津川雅彦氏、
林俊介氏、辺見じゅん氏、原知子氏、下斗米一訓氏、武富義夫氏。


角川春樹氏保釈祝いにおいて、左より森村桂氏、内田康夫氏、森村、故山村正夫氏、渡瀬恒彦氏。
角川春樹氏については、すでにあらゆる機会において書いた。二十数年にわたる我が盟友である。初めてお会いした場面は、著作リスト『人間の証明』に詳しい。

あるとき私は角川氏に、アルゼンチン大統領夫人・エビータの生涯をロックオペラにしたカーペンターズの詩を紹介した。

窓の外をながめ 陽の光も浴びずに一生
膝をかかえて座っているわけにはいかなかった

角川氏はこの詩に深い感銘を受けたようであった。後日、『白の十字架』が角川文庫入りしたとき、氏は解説に寄せて先に掲げたカーペンターズのパッセージを引用した。

― それはまさに作家と編集者との関係というよりも、同じ戦場で戦う戦友という意識に近かった。膝をかかえて座っているわけにはいかなかったのは、森村誠一であり、角川春樹なのである。2人とも、過去の十字架をおろしては生きていけない繊細すぎる神経を持ちながら、明日もまたしたたかに生き続けてやろうと決心しているのである。―


1995年、角川春樹氏の誕生日に
右から俳優・夏八木勲氏、俳優・奥田瑛二氏、森村、小説家・北方謙三氏、小説家・高橋三千綱氏。


角川春樹氏誕生パーティーにて。
左・津本陽氏。


右・徳間書店前社長・故徳間康快氏

←前へ|1990年代 3|次へ→
123456789


作家・出版関係 |  著名人・芸術関係 | 学生時代・作家まで | 自画像


←ひとつ前のページに戻る