棟居刑事の悪の器

【著者解説 2004/11/8】

東京はあらゆるものを入れる巨大な器である。だれでも入れるが、根を下ろすのは難しい。そこに蝟集(いしゅう)するほとんどの人間は未知の他人であり、敵性とみた方が無難である。だが、東京には無数の出会いとチャンスがあり、それに伴う危険がある。東京に憧れる者はチャンスだけを見つめて、危険を忘れる。

きらめくイルミネーションの底に潜む危険に捕まった若者の愛と死。東京は悪がいっぱい詰まった器であると同時に、人間を惹きつけてやまない魅力がある。それはミステリーのためにあるような器であり、ここに森村ミステリーワールドを盛りつけてみた。

双葉社
2000.4
*双葉社
2002.7
双葉文庫
2003.12

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。


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