悪道 御三家の刺客

江戸を揺るがす「神隠し」の噂。公儀隠密・流英次郎が真相解明に乗り出すが、背後には徳川親藩の影が。大人気・悪道シリーズ第3弾!

徳川家五代将軍・綱吉に成り代わった影将軍の善政によって、天下の悪法「生類憐みの令」も緩和され、江戸の町も明るさを取りもどそうとしていた。影将軍の秘密を知る、忍者の末裔・流英次郎と仲間たちは、奥州や西国で密命を果たし、江戸に帰着してからは影将軍の親衛役を務めていた。

そんな折、英次郎は町なかで人買いに捕まっていたという娘を助けることになる。ちさと名乗るその娘は、英次郎たちに保護されるとすぐに禁断症状を起こした。おそでの見立てによると、麻薬の中でも最も毒性の強い「阿芙蓉」のせいらしい。阿芙蓉使用者が江戸に現れたとなるとただ事ではない。

他方、市中で頻発する「神隠し」の正体が、人買い商人の仕業であることがわかってくる。この阿芙蓉と神隠しが結びつくことで、組織的な巨悪がその輪郭を現してきた。もしかすると、幕府の屋台骨を揺るがすような事態が進行しつつあるのかもしれない。巨悪の候補に、なんと御三家の一家・紀州藩と、海商・十文字屋の名が浮かび上がってきたのだ。

※初出「小説現代」2012年4~12月号掲載「悪道3」を改題

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講談社
2013.7

 

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。


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