運命の花びら(上下)

亡君の仇討ちを胸に秘めた赤穂浪士・前原伊助は、吉良家の奥女中・千尋と許されざる恋に落ちてしまう。いずれも主家を捨て、二人の恋を達成すべきかと思い 悩むが、吉良邸への討ち入りは予定通り決行される。討ち入りの夜、再会した2人は声なき声を交わして別れた。「いつの日か、自分たちの末裔が後の世に出 会って、実らざる恋を達成するだろう」。これ以後、日本の歴史を彩った節目に、ふたりの家系に連なる者たちが幾度も巡り会う。時代の荒波に揉まれながら、 波瀾万丈の出会いと別れを繰り返す恋人たちを描いた、重層的恋愛小説。

弁護士・前原和男は憩いの喫茶店で、彼の“指定席”に花びらを残して立ち去った美しい女性のおもかげを瞼に刻む。その後、まぼろしの女性に瓜二つの双子の 妹から、新興宗教に入会して音信不通となった姉を探してほしいと依頼された前原は、新興宗教の暗部へと近づいていくが――。幾多の時代の節を超えて現代に 巡り会った男女は、運命の日を迎える。


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KADOKAWA
2015.10
   

 

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。


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