高層の死角

【著者解説 2002/8/1】

『大都会』以後、那須氏は数作、立てつづけに書き下ろし小説を出版してくれたが、まったく売れない。さずがの那須氏も頭を抱えてしまった。

苦肉の策で、出版と同時に、ぞっき本として神田の古書店に流すというような離れ業もやった。それでも売れない。当惑した那須氏は、ふと私に、「きみの作品には推理性があるから、推理小説を書いてみてはどうか」とサジェスチョンをくれた。そして書き下ろしたのが本作品である。

乱歩賞を受賞したとき、那須氏が最も喜んでくれた。受賞式において私は、「昨日までは会社のために働いたが、今日からは自分自身のために働きます」と挨拶した。

講談社
1969.8
*講談社
1972.9
講談社文庫
1974.4
角川文庫
1977.9
*光文社
1984.4
*青樹社
1993.9
廣済堂文庫
1997.7
講談社文庫
(江戸川乱歩賞全集)
1999.9
ハルキ文庫
2000.6
2009・10
祥伝社文庫
双葉社(コミック)
1992.7
中国語版「高層的死角」
1998.7

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。


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