マジメ社員無能論

【著者解説 2002/8/30】

当時、毎日新聞におられた石川喬司氏が、『サラリーマン悪徳セミナー』を毎日新聞の書評で高く評価してくれた。この書評を読んだ日本文芸社の松坂氏が、サラリーマン向けのコントエッセイを書いてくれと依頼してきた。1枚500円の原稿買い取りであったが、私にとっては有り難い仕事であった。
この作品もわりあい好評で、『反骨の思想』、『発奮しよう成功しよう』、『選ばれる社員になる法』、『ビジネス葉隠』、『こんな社員は失格する』、『勝ちのこるビジネスマン』へとつながっていった。ホテルの薄給にあえいでいた私にとって、干天の慈雨のような仕事であったが、同時に書く舞台をあたえられたことが天にも上るような心地であった。このころから、出版社から新作が届けられると、枕元において寝る習慣ができた。

日本文芸社
1966.9

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。

著書

前の記事

サラリーマン悪徳セミナー
著書

次の記事

反骨の思想