【著者解説 2002/8/9】
「小説現代」の当時の担当編集者・成田守正氏は、本格、社会派、サスペンス、1作150枚ずつ3回、連続9回、集中連載という途方もない案を出した。このお座敷がかかったとき、私は果たして書けるだろうかという不安を抱いた。
当時、ほかにも連載を数本抱えていた。だが、昭和1桁、あるいは2桁初期の作家は、みな飢えていた。もし自分がこれを逃がせば、だれに食われるかと考えた。せっかくの桧舞台を他の作家に渡してなるものかと、私は引き受けた。これが『空洞星雲』、『凄愴圏』へとつづく3部作となる。
講談社 1980.3 |
*講談社 1982.3 |
講談社文庫 1984.4 |
角川文庫 1988.11 |
中公文庫 2001.8 |
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中国語版 1980.8 |
中国語版 1999.9 |
*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。