かつて殺し屋集団としてその名を轟かせた、超過激な山瀬組の中核メンバーが、元組長の山瀬の呼びかけに応え、三十余年ぶりに再会した。般若組に追いかけられている少女を守るためだったが、過去を隠してひっそり暮らしていた彼らの血が次第に目覚めはじめた!自分自身に半旗を掲げながら、戦いに挺身する彼らだったが…。たった七人で全国最大規模の組織暴力団に大胆な戦いを挑む、魂の老化を拒否した男たちの熱き物語。
【著者解説 2002/8/16】
「サンケイスポーツ」連載中、東映の大プロデューサー・故俊藤浩滋氏が興味を持って、映画化したいと、わざわざ私を訪ねて来た。映画化は別にして、俊藤氏と意気投合した私は、その後、何度かお会いした。京都の航空母艦のような俊藤邸へも招かれた。そのとき、俊藤氏と共に私をもてなしてくださったのが、京都と東京にクラブ「おそめ」を経営して、空飛ぶマダムと呼ばれた夫人である。渋い和服をきりりと着こなした気品のある姿は、一個の名人芸を見るおもいがし た。
俊藤氏は自分の目の黒いうちに、必ずこの作品を映画化するとおっしゃっていたが、それが実現する前に訃報を聞いてしまった。この作品には俊藤氏の無念がこもっているような気がする。
角川春樹事務所(上)
1997.11
角川春樹事務所(下)
1997.11
*角川春樹事務所(上)
1999.8
*角川春樹事務所(下)
1999.8
ハルキ文庫
2000.12
ハルキ文庫
2000.12
*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。