殺意の造型

理容椅子が転倒した弾みで客の頸動脈を切ったヘアデザイナー。被害者は商品取引所の仲買人。殺意は本当になかったのか?(「殺意の造型」)。愛猫を轢き殺した青年が専務の引きで入社。上司の男は復讐の牙を密かに研ぐが?(「魔犬」)。恐怖を呼びさます殺意を描く7編。

〈殺意の造型/連鎖寄生眷属/魔犬/窓際の呪術/虫の土葬/妖獣の債務/二重死肉〉
*「枕に足音が聞こえる」(角川文庫 1998.8)の表題作を「二重死肉」に差し替え

講談社
2006.1

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。