むごく静かに殺せ

事故処理屋・星名五郎の許に、ある日自分自身をできるだけむごく静かに殺して欲しいという男が現われる。彼は世の中の面白そうなことは全てやり尽くし、巨万の財産と死ぬような退屈感に苛まれているというのだ。星名は依頼を引き受けるが、やがて男に至福の刻がやってきた時、契約の遂行が始まる―。鬼才が放つ異色の連作サスペンス9篇を収録。(「BOOK」データベースより)

【著者解説 2002/8/30】

「F6セブン」の荒木芳公編集長(『不良社員群』参照)から紹介されて、ヨットの専門誌「スタッグ」に連載した。トラブルエージェントという新しい職業を設定して連載後、青樹社から単行本として発行されたが、私にはいまひとつ自信がなかった。だが、角川春樹氏がこの作品を認めて文庫化を強く勧めた。角川文庫入りをすると、たちまち100万部を突破してしまった。読者と作者の評価の差をおもい知らされた作品である。

青樹社
1969.7

青樹社
1974.5

青樹社
1975.12

角川文庫
1976.11

スポニチ出版
1978.6

廣済堂文庫
1992.4

青樹社文庫
1997.8

ケイブンシャ文庫
2001.2

(初刊本のみ「殺意の架橋」含む〉
*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。

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