棟居刑事の殺人交差路

不倫の現場を資産家の妻に目撃された島崎龍一は、揉み合っているうちに、妻を殺害してしまった。愛人との新しい生活と莫大な財産を手にするため、島崎はこの殺人を「完全犯罪」にすべく、車のトランクに死体を積み、奥丹沢の山中に運んだ。が、トランクを開けると、遺棄するはずの妻の死体が、なんと消失していた。死体が脱出したのか!?一方、同夜、ひとり暮らしの老女が、三十歳前後の男と共に、自宅で扼殺された。被害者二人に関連は見いだせず、男は泥で汚れた靴下を履いていた―。人間の黒い欲望が交差した夜に生まれた、驚愕のトリックに挑む棟居刑事の推理は。

中央公論社
1996.1

*中央公論社
1998.5

中公文庫
2000.8

ハルキ文庫
2005.11

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。

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