夜の顔を持つ美人作詞家が、新宿のホテルで、薬物による死体となって発見された。浴室の床には、ユリの花弁が敷きつめられ、備えつけの便箋には、遺書を思わせる、美しい詩が―。捜査を進める牛尾、青柳ら、新宿署員が追いつめた意外な、そして哀しい真相!(「敗れる花」)物語の中に、人間の「真実」を彫り込む、森村ミステリー・ワールド、珠玉の六編。
〈敗れる花/見忘れた夢/善意の傘/停年のない殺意/途中下車する女/致死音〉
講談社
1997.2
*講談社
1999.4
講談社文庫
2000.3
光文社文庫
2007.12
*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。