森村誠一読本 山前譲編

作家生活一筋に30年。世界を時代を、時に鋭く時に人間的に描き出す、その燦然たる足跡に、気鋭の作家・評論家が迫る。森村誠一特別書き下ろし小説2本、エッセーも収録し、彼の創作のエッセンスが凝縮された一冊。

【著者解説 2002/8/9】

作家生活30周年を記念して出版された。作家は書く事に集中していて、意外に自分自身の作品について知らないものである。山前譲氏編により、親しい評論家や編集者によって、拙作がこのように整理、分析、解剖されると、改めて自分自身を発見したような気がする。

私の文庫解説は編集者出身の評論家に依頼するケースが多い。私を担当した編集者が、だれよりも私の作品をよく知っているからである。最も依頼しているのが、元講談社・成田守正氏。私も成田氏本人も、一体、何冊解説を依頼したか数えていない。次いで、元「赤旗」記者・下里正樹氏、朝日新聞元学芸部長・安間隆次氏、元廣済堂出版・折笠由美子氏、晩聲社社長・和多田進氏である。これまで担当していただいたOB編集者は1000人を越えよう。現在担当中が22 社、60数名、将来、担当されるであろう編集者を加えると、千数百名になるであろう。

KSS出版
1998.10

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。

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