生前情交痕跡あり

【著者解説 2002/8/20】

かなり刺激的なタイトルであるが、この作品は私のホテルマン時代の体験に基づいている。ある朝、宿泊客がベッドの中で死んでいるのが発見された。露骨な情交痕跡がありながら、パートナーがいない。情交中の急死に仰天したパートナーが逃げ出したものとわかったが、もしかしたら自分の身体の異常を悟った本人が、パートナーに逃げろと勧めたのかもしれないと私はおもった。そのときの発想が後年、この作品に実った。

*角川書店
1991.3
角川文庫
1992.9
光文社文庫
1995.11
日文文庫
1999.5
徳間文庫
2002.10

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。

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