人呼んで刺客請負人、病葉刑部。許嫁を藩主に奪われ江戸に流れ着いた刑部が、武家社会の不条理に、絶望の闘いを挑む。正義感あふれる作者の筆が冴える連作短篇集。無法集団「死神」に占拠された町に単身乗り込み、苦闘の末、意外な黒幕を暴く表題作のほか、「野良犬の道理」「落札した駆け落ち」「妻の武士道」「闇の根」など全7篇。
〈野良犬の道理/死神の町/親馬鹿の仇討ち/落札した駆け落ち/妻の武士道/闇の根/妻の鬼道〉
新潮社
2001.10
*中央公論新社
2005.1
中公文庫
2006.5
*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。