忘れかけていた人生の名言・名句

著者解説

小さな町や村の中だけに閉鎖されていた時代と異なり、高速度交通機関とインターネットなどによって、人間の行動範囲がグローバルに拡大され、多数の人間と交流し合うようになると、言葉が意思を疎通するための重要な手段となってくる。

周囲には未知の人間が圧倒的に多く、顔色や目配せや動作によって、自分の意思を正確に相手に伝えることは難しくなる。地縁や血縁によって結ばれていた社会から契約中心の社会に移行すると、言葉はより重要なコミュニケーションの手段、あるいは武器となる。

我々が日常、なにげなく使っている同じ言葉は、年代、地域、人種、風俗、習慣、国等によって、まったく別の意味に解釈される。人間関係の盲点や、死角にある言葉を再生し、新たな人間関係を開く武器として研ぎすますための、そんな言葉の辞典を編みたい。

角川春樹事務所
2008.11

*は新書サイズ、()内は別題名、複数作品収録の場合ならびに長編選集は〈 〉に内容を示した。◇は再編集本など。

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