最新刊 – 2014年7月

2014_07_a棟居刑事の永遠の狩人

四六判 双葉社 ¥1,836

戦場カメラマンの大城は、海外取材中に妻子を惨殺されて生きる気力を失い熱海に隠棲した。ある日、隣人の芝田に助けを求めてきた少女、千種を保護したことが縁で、大城は芝田が属している救命組織ライフリンクの本部がある金沢まで彼女をエスコートするよう依頼される。

ライフリンクの活動に共鳴した大城は金沢に滞在するが、台風一過の翌朝、能登金剛の海に自殺防止ボランティアの横井が死体で浮いているのが発見される。一方、警視庁捜査一課の棟居は、捜査本部が縮小した後も大城の妻子が殺害された事件が気にかかっていた。―妻子を惨殺され、漂泊の果てに能登の断崖に辿り着いた男。自殺防止ボランティアとなった彼の前に現れたのは、あの犯人なのか?棟居刑事シリーズ最新作。


26222459_1ミッドウェイ

文庫 講談社 ¥961

詩人になりたかった降旗圭は、戦時へと突き進む時局に背中を押されるように、江田島の海軍兵学校に進んだ。軍人の世を憎み、彼に詩の話をしてくれた憧れの女性弓枝は、特高に捕らわれ死を選んだ。海軍将校への世間の憧れとは裏腹に、鉄拳で鋳型にはめられる日々。降旗はそれに耐え抜き、零戦パイロットになるべく霞ヶ浦航空隊へ進む。

サンフランシスコのロバート・ウッドは、日本人女性の寛子に心奪われる。だが、二人を引き裂くように、寛子の一家は日本に 帰国することになった。弓枝と面影の似た寛子と、降旗は休暇中の横浜で出会い、出撃前の束の間、二人は恋仲となった。そして寛子を自家用機に載せたことのあるロバートもまた、戦闘機乗りへの道を選んでいた。

ハワイ真珠湾攻撃以降、戦局を優勢にすすめていた日本海軍は、レーダー網のない虚を衝かれて、本土空襲を浴びる。日本の空軍力を目の当たりにし、アメリカは戦艦から空母への転換を急ぎ進めていた。初の空母同士の対決となった珊瑚海海戦を経て、 日本海軍はアメリカ太平洋艦隊を叩くため、ミッドウェイ沖に空母四隻を進めた。

だが序盤の戦いで蒼龍、加賀、赤城を次々に失い、空母は飛龍を残すのみとなった日本海軍は、手負いの空母ヨークタウンに狙いを定め、零戦や爆撃機を発進させるのだった。

飛龍の零戦部隊には降旗が、ヨークタウンの戦闘機にはロバートが生き残っていた。同じ女性と出会った互いのことなど知らない日米の若い戦闘機乗りは、両軍死力を尽くした戦闘の空に身を投じるほかなかった……。

太平洋戦争の戦火の中に散っていった若者たちの夢。迫真の戦記小説。


 

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